■ハングル
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ハングル、韓国語、朝鮮語ときにはハングル語、コリア語・・・。 普段、一文字でもすぐ意味の分かる漢字を使いなれた日本語文化圏に住むわたし達には「なんか、記号みたいで難しそう」なんて思ってしまいますが、もともと当時の庶民のために作られたといわれるこの文字、実は「とても分かりやすい記号」なのです!
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上の文字、「フンミンジョンウム」と読みます。これは「ハングル」と呼ばれるこの文字がはじめて現われたときの名前です。漢字では「訓民正音」で、文字どおり庶民に文字を正しく与えるべく李氏朝鮮時代の王、世宗が当時の高名な学者を集め、作らせたものだと言われています(西暦1443年または1444年)。
その後、日本による植民地支配をへて朝鮮半島は独立を果たすことになるのですが、ご存じのように南の大韓民国と北の朝鮮民主主義人民共和国に分断された形での独立となりました。それから南で韓国語、北では朝鮮語と呼び名も分かれていきました。
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「ハングル」の構造の特徴の一つは、母音と子音を表す「記号」がそれぞれあり、(英語のアルファベットを考えてもらえばいいかな)それ自体では独立して意味をなさないけれども、一つの文字の中に母音と子音が組み合わさることによってはじめて意味と発音が出来てくるということでしょう。
最初に、日本ではハングル、ハングル語とも呼ばれていることに触れましたが、ハングルとはこの「文字」のことで「言語」としては韓国語、朝鮮語です。ですから「ハングル語」とは本来、間違いなのですが(英語の混じってくるコリア語も相当、変ですね)これも朝鮮半島が南北に分かれている現在の状況と密接に関わっているのです。
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